彼に関してはとってもニワカ*1なんですが、初めて参加したバースデーイベントで歌を披露してくれた時から「いつか舞台に出てくれないかな。ホリプロだし、何だったらミュージカルも絶対イケるのに!」と思っていた節がありまして。
(そういえば、そんな肝心のイベント本番のレポを書いていませんでしたね…)(代わりに何曲か日本のヒットソングを歌ってた台湾イベントのレポ置いときます)
そんなホリプロ所属の竹内涼真くんが初舞台、しかも世界初演のミュージカルに出演ということで、公演初日のチケットを取って観劇してきました!初めての東京建物Brillia HALL!
チケットの購入について
つい最近の記事でも市村正親さんについて熱く語ったばかりですが、そんな市村さんファンということもあって、元からホリプロオンラインチケットの会員ではありました。『17 AGAIN』のチケットは一般発売以前に、ホリプロステージプレミアム会員、ホリプロステージ無料会員に向けての先行発売、そしてホリプロスクエアの有料メルマガ会員向けの先行抽選販売等、いくつかの申し込み方法が存在していました。
この中から私が選択したのは、竹内涼真メルマガ会員向けの抽選先行販売と、ホリプロオンラインチケットの先行販売の2つの方法でした。まずメルマガ会員向けの先行(抽選)では東京公演の初日と同千秋楽に申し込み、そしてホリプロオンラインチケットの先行では5/20(木)13:00の「ホリプロステージ貸切公演」を購入しました。
メルマガ会員向けの先行抽選は、どちらか当たってくれればもう一方はホリプロオンラインの先着先行で…と考えていたのですが、嬉しいことにどちらも当選してくれまして。結果発表当日にツイート検索をしたところ、落選ツイートはほとんど見かけなかった&当たりすぎて大変なことに…というのを見かけたぐらいだったので、かなり高めの当選率だったように思います。
会場の様子
東京公演の会場となるのは、池袋の東京建物Brillia HALL。こちらのホール、プレオープンだか何かの時点から「演劇をやるホールとして、設計上どうなの…」という話を多数見かけていたので、渋谷のシアターオーブと同じくできるかぎり避けるようにしてきたホールなのですが、最初に幕が開くのがここだというなら仕方がない!と腹を括りましたw
実際に利用してみると、場内の動線は確かにちょっと良くない感じがしましたが、私が座った前方上手側ブロックからはステージ上が見にくいと感じることはなかったので、その点は事前に恐れていたほどではありませんでした。が、これに関しては座席の位置によっても印象が違うんだろうな…。
今回の公演に関するグッズの物販は、チケットもぎり手前に全グッズを取り扱う物販エリア(2階入口)と、1階席のホワイエにパンフレットとトートバッグのみの特設物販エリアがあり、さらに2階物販エリアと1階席ホワイエには「17 AGAIN」の特製フレームで撮影できるプリクラ機(!)があります。
また、2階のエントランスから入場したところに劇中で登場するバスケットチームのユニフォームや作品のロゴ入りバスケットボールが展示されていますが、こちらには「休憩中または終演後のみ撮影可」との貼り紙が。ということで、休憩の際に撮影したものがこちらです。
休憩開始直後は2階入口からエスカレーターへ向かう通路に置かれていましたが、終演後は入口右手側のフリースペース?のような場所に移動していました。昨日は休演日だったので、今日の公演からどこに置くのがベストなのかを考慮されて、場所が変わっているかもしれません。
「17 AGAIN」のストーリー
前置きが長くなりましたが、ここからようやく本編について。あらすじは公式サイトより引用させていただきます。
主人公マイク(竹内涼真)はハイスクールバスケットボールのスター選手。有名大学のスカウトが見守る試合で、いつものプレイさえすれば、華々しい未来が待っているはずだった。ところが、恋人スカーレット(ソニン)の妊娠を知ったマイクは、すべてを捨てて彼女と人生を共にすることを決意する。しかしその後、35歳になった2人の結婚は破綻、仕事もうまくいかず、娘のマギー(桜井日奈子)と息子のアレックス(福澤希空)からは負け犬呼ばわり。家を出て親友ネッド(エハラマサヒロ)の家に転がり込むが、ある日不思議な現象に巻き込まれて17歳の頃の姿に戻ってしまい、子供たちと同じハイスクールに通うことに。マギーの彼氏スタン(有澤樟太郎)の存在や、息子がいじめられている光景を目の当たりにし、ショックを受ける。一方マイクの父親代わりを務めることになったネッドは、マスターソン校長(水夏希)に一目惚れしてしまい…。
果たしてマイクは、人生で一番輝いていた頃の自分を取り戻し、家族を再生することができるのか──?
ということで、噛み砕くと「突然、若かりし頃の姿に戻ってしまった主人公が、娘と息子が通う高校に転入し、学生生活を通して崩壊直前の家庭をどうにかしようと試みる」というお話です。オリジナルは『ハイスクール・ミュージカル』の出演で名の知れたザック・エフロン主演の同名映画ですが、映画からミュージカルだったわけではありません。
映画では35歳の「マイク」と17歳の「マーク」を別の俳優さんが演じていますが、このミュージカル版では涼真くんが一人二役を演じています。ゲネプロ後の記事では35歳の「マイク」としてのビジュアルも公開されましたが、これがなかなか「竹内涼真がこのビジュアルで人前に立つんだ!」という衝撃の姿です。何というか、20代も後半になったとはいえ、こういう「イケてない格好」を見せるのって若手のノってる俳優さんだと、本人または事務所が避けそうなイメージがあったので、そういう姿も見せていくという姿勢に涼真くんとホリプロさんの本気を感じました。
お腹は出てますが、眼鏡で長身でだらしないスーツにパーマというスタイルということで、個人的には『TRICK』シリーズの上田次郎*2を思い出してしまい、いつかリメイクされるなら涼真くんにやってほしいなと思ってしまったり…。
作品全体を通しての印象
観客が入った状態で世界で初めて上演される日ということ、そして様々な事情で開演を迎えられない作品も多いという状況もあって、会場内もステージもどこか緊張感をもった感じで開演した本作。バスケの試合のシーンで、公演グッズとして販売されているペンライトを使った応援で観客も作品に参加できるような演出が用意されているため、開演5分前の影アナの後にチアリーダーを演じるキャストたちによる(事前録音の)前説で、ペンライトを使う場面や使用上の注意、持っていない人たちに向けてのレクチャーが行われます。
1幕が始まってすぐと、2幕の後半にこのバスケのシーンがあるのですが、試合のシーンを通して使用可というわけではなく、誰かしらのセリフが入るたびにプラカードが「OFF」に切り替わり、その回数も思っていたより多いためか、前説の時にはそれなりの人数が持っていたように見えたペンライトも、開演中のシーンで活用できている人は少ないように思えてしまいました。
他にも「手拍子で一緒に盛り上がる」という状況を生み出したそうな雰囲気があるものの、振付なのか観客への煽りなのかが短すぎて判断できないと思えた場面があった印象だったので、これらの部分は公演回数を重ねながら、客席を巻き込む方法を見つけていってもらえると、より楽しく作品の世界観に入り込めるようになるのかな…。
主な舞台が高校ということもあって若手のキャストも多いですが、マイクの妻・スカーレットを演じるソニンさん、マイクの親友・ネッドを演じるエハラさん、マークや子供たちが通う高校の校長・マスターソンに元タカラジェンヌの水夏希さんと、彼らを取り巻く大人たちが数多くの場数を踏んできた強い布陣なので、バランスが良い~!
そして、あれだけの人数がいたら誰かしらはちょっと歌が不安定だねぇ…みたいな人がいてもおかしくないのに、開演から終演までずっと気持ち良く楽曲に包まれることができるくらいに、プリンシパルからアンサンブルまでのレベルの高さを感じました。
座長の涼真くんに関しては、想像していた以上に「ミュージカルの歌声」を自分のものにしていて、普通にポップスの曲を歌っても上手なところに、表現力やどんな姿勢でも変わらない声量と安定した音程を手に入れていて、初日とは思えない完成度だなぁ~と感激!いや、推しだから贔屓目に書いてるとかじゃないんですよ?好きな人でも調子の悪い時は微妙だな~って思うし、それを書いちゃう素直な性格なので…。
作品の世界観は、アメリカのハイスクールものとして「あ~、こういう雰囲気、体験してないけど見たことあるわ~」という感じなのですが、タイムスリップのように全く知らない世界や自分が過ごした時代に行ってしまうわけではなく、「時代は生きていたそのままなのに、自分の姿だけが若返ってしまう」という、名探偵コナンのようなパターンなので、その若返りとアメリカンハイスクールの組み合わせはなかなか新鮮でした。
『ハイスクール・ミュージカル』や『glee/グリー』の雰囲気や好きな人、それから『ハリー・ポッター』や『スター・ウォーズ』、『指輪物語』などのファンタジーやSFが好きな人にも刺さる要素があるかと思います。後者はストーリー性というより登場人物への共感という意味ですが…。
次回は2日後のホリプロステージ貸切公演に足を運ぶ予定で、その際には全員にペンライトが配布されるということで、入場した全員が手にしているのであれば試合のシーンでの応援演出が初日以上の盛り上がりを見せるのではないかと期待しています。
東京公演のチケット、まだ買えます!
一部の貸切公演や土日の一部公演はホリプロ公式での取り扱いが終了している日もありますが、東京公演の千秋楽を含めてまだチケットの購入は可能です。この状況もあって、不要な外出は控えているという方も多い中だとは思いますが、作中に登場する小道具などに現実世界に存在する作品のものを使っていたりすることから、オンラインでの配信が難しかったりするのでは?と勝手に思っている節があるので、現時点では会場に足を運ぶことだけが最も確実にこの作品の世界を味わえる方法なのかなと感じています。
WOWOWの協賛?があるようなので、過去のホリプロ作品との関係を考えると収録が入ることも考えられますが、まだ始まったばかりなので何ともですしね。東京公演の後は、兵庫・鳥栖・広島・名古屋と全国を巡る本作。
先日28歳を迎えたばかりの竹内涼真くん。今、この年だからこそ35歳と17歳の両方の役柄を演じられる部分もあるかと思うので、可能な方には是非ともお近くの会場に足を運んでいただきたい、イチオシの作品です。
プロバスケットボールの選手になれたかもしれないマイクと、プロサッカー選手になっていたかもしれない、元ヴェルディユースの竹内涼真。パンフレットの中でもホリプロが「彼にぴったりの作品」を探し求めていたことが語られていますが、そんな本人のバックボーンも含めて味わい深い演目なので、観劇予定の残りの公演も余すところなく満喫してこようと思います!