2020年4月5日(日)よりフジテレビ系列で放送が開始した『デジモンアドベンチャー:』の感想を綴っていくシリーズです。が、第2話にして「ああああああああ?????」の嵐で心が折れそうです。1年間続けられるのか…。
前回の内容はこちらから。お口直しで用意していた本家ウォーゲームと無印初回を見直したことにより、気が付いたらあっという間に11時くらいになってましたよね。懐古厨怖い。
スタッフとあらすじの比較
:第2話「ウォー・ゲーム」
2020/04/12 放送
脚本:冨岡 淳広 演出:宍戸 望 作画監督:浅沼 昭弘 美術:木下 了香
太一とアグモンのピンチを救ったのは小学5年生・石田ヤマト。ガルルモンとともに太一よりも先にネットワーク空間に入っていた。ヤマトは米軍のネットワークに危険が迫っていると知ると、太一に先行して走り出す。
太一は人間の少年がいたことで力を得て、光子郎にも情報を共有しつつ先を急ぐ。制御不能に陥った米軍のシステムは、ミサイルを搭載した原子力潜水艦を誤作動させ、ミサイル発射体勢に入る。ミサイル直撃が迫る中、ネットワーク空間内の軍のシステムに到達した太一とヤマトは、アルゴモンの進化した姿、完全体に驚愕する。
2話から予告動画が公式からアップされるようになったので、リンクを貼ってみました。音声ミュートで再生すればするほど、TVシリーズの2話とは思えない画ですね。そして脳内では無印キャストさんの声が聞こえてしまう…。
第1話にて、その時々の過ごし方をしている選ばれし子どもたちの様子が流れるシーンにいなかったヤマトですが、すでにネットワーク空間の中でガルルモンと共に行動を始めていました。あ、ツメモン亜種みたいなのから進化したやつ、アルゴモンって言うのね。これ作中で出てきました?私が聞いてなかっただけかな?
無印第2話「爆裂進化! グレイモン」
脚本:西園 悟 演出:角銅博之 作画監督:信実節子 美術:飯島由樹子
進化したアグモンたちの力でピンチを脱したものの、瀕死のクワガーモンの一撃でガケから急流に突き落とされてしまった太一たち。ゴマモンの操る魚たちに助けられて無事岸にたどり着いたものの、元いた場所からは遠く離されてしまう。
太一の意見でしかたなく海を目指した一行は、海岸で奇妙な光景を目撃する。波打ち際になぜか電話ボックスがズラリと並んでいたのだ。さっそく電話をかけてみるが、聞こえてきたのは意味不明なメッセージばかり。疲れきった一行は休憩もかねて食料や持ち物の確認をすることになった。 しかし疲れもいえないうちに新たなピンチが太一たちを襲う。一行が休憩していた浜辺は凶暴デジモン・シェルモンの縄張りだったのだ。おまけにデジモンたちはお腹が空いてまともに戦うことができない。唯一食事をしていたアグモンはみんなを守るため太一と二人でシェルモンに立ち向かうが、力の差は大きく逆に太一がシェルモンの触手に捕まってしまう。 「うあああ!」 「た……太一!」
シェルモンの触手が太一をギリギリと締め上げる。 「ボクは……ボクは太一を守るんだ!」 太一の危機に、アグモンの体が叫びと共に光に包まれた。 「アグモン進化ーッ! グレイモン!」
光の中から巨大でたくましい姿に進化したグレイモンが現れる。進化したグレイモンにとってシェルモンはもはや敵ではなかった。圧倒的なパワーでシェルモンの攻撃をはね返す。そして必殺のメガフレイム!
シェルモンははるか沖合いに吹っ飛ばされて海中に沈んだ。
こうして危機を乗り越え新しい力を手に入れた太一たちはデジモンとのきずなを深め、元の世界に戻るために自分たち以外の人間を探す冒険の旅へと歩き出したのだった。
やはり、あらすじという名のストーリーほぼ通して紹介してますね。第2話からはデジタルワールドが物語の中心に。いわゆる「ファイル島編」と呼ばれるファーストシーズンが本格的に始まります。この回から順次、選ばれし子どもとパートナーデジモンがピンチに陥り、成熟期へと進化するというのが基本のテンプレートとなったわけです。
無印世代の心をざわつかせたラスト
タイトルからも、かなり無印世代に挑戦的だなぁと思ってはいましたが、今回は何よりもTVシリーズの第2話でオメガモンが、しかも伝承されたイメージやシルエットなどではなく、実体で現れてしまったことが衝撃すぎて。
これに関して、放送直後から本編で名前が出ていないにも関わらず「オメガモン」がTwitterのトレンドワード入りをするなどの様子を見せていましたが、少なくとも私のTLでは「なんでこうなった?」という側のツイートしか見かけませんでした。
本編が終わるのが大体9時24分とか25分とかだった気がするので、登場から5分経ったかどうかのタイミングでこれっていうことですよね。瞬間的な爆発力がリアタイ組の衝撃度を表しているように思えます。オメガモンの登場については後からじっくりと語らせて下さい。
「ウォー・ゲーム」というタイトルについて
これまでのデジモンを見てきた層にとって、この題名で今回のストーリーを展開することは、どのように映ったのでしょうか。作中で太一とヤマトが声を合わせて「いっけぇぇぇぇ!!!」と言っていたり、字幕でも拾われていませんでしたが微かに「アソボ?」というボイスが入っていたりと、思わずにやけてしまう場面がいくつかあったのは確かです。
このあたりでアルゴモン?が「アソボ?」と言ってるのが聴こえるので、録画が残っているという方には是非とも耳をすませて聞いてみていただきたい。来週は「トケイヲ モッテルノハ ダーレダ?」するのかな?
第2話までに台詞ありで登場している選ばれし子どもが、太一、光子郎、ヤマト、ヒカリ、そして意味ありげなシーンで登場したタケルということで、この人選は確かに「ぼくらのウォーゲーム」みがあります。もちろん、制作側もゴリゴリに意識しているでしょう。
オメガモンの登場を素直に喜べない理由
現役時代に無印や02を見ていて、その後の新作は追っていないライトなリアタイ組であれば「オメガモン懐かしい!」「やっぱりあのフォルムかっこ良い!」みたいに純粋に盛り上がれるとは思うんです。が、tri.や絆などの新作もガッツリ追ってきた無印リアタイこじらせ組の一人として「いや、こんなやり方の出血大サービスしたところで、誰が喜ぶんだよ」って思ってしまったんですよね。
太一とヤマトの関係性
まずこれ。ネットワークの世界で初めて出会ったリメイク版の太一とヤマト。出会ってからほんの少しの時間、同じ敵に立ち向かったというだけの関係性で、まだお互いへの理解なんて全くできていない状態です。
この世界に来たばかりで状況もあまり把握できていないが、正義感はあるので目の前で起こったことをとにかくどうにかしようとする太一。言葉数が少なく、自分が思っていることを相手に伝えないまま、自らが思う行動を取るヤマト。肉を切らせて骨を断つ*1作戦で、目標への攻撃は成功していましたが、その作戦を打ち合わせしてからでないと戦えないような2人の姿は、とてもじゃないけどオメガモンが生まれるほどの相互理解ができている状態とは思えません。
完全体と究極体をすっ飛ばしての進化
オメガモンのその姿は、ウォーグレイモンとメタルガルルモンという2体のデジモンがあるからこそ、右腕と左腕があのような形状になっている意味がある、と私は考えています。
TVシリーズでのピンチを幾度となく乗り越えてきた、選ばれし子どもたち。その中でも無印のシーズンにおいて究極体への進化が解禁されていた存在であり、彼らのチーム内における2本の柱こそが、ウォーグレイモンとメタルガルルモンでした。
そんな絶対的エースである2体でも敵わない相手との戦い、それが今回のエピソードの元ネタにもなっている『ぼくらのウォーゲーム』での展開です。
倒した!と思ったら、さらに進化して全然太刀打ちできない!どうしよう!という展開から、グレイモンとガルルモンの状態でしかなく、まだ出会ったばかりの太一とヤマトがどのように立ち向かうのか。この展開には「きっと≪これが新しいデジモンアドベンチャーですよ≫という姿を見せてくれるのだろう!」と期待しながら見守っていたのですが、まさかのサクッとオメガモンですよ。
ウォーグレ、メタグレのそれぞれのパーツを兼ね備えているからこそのオメガモンなのに、その2体の存在は一切触れずに。これ、ぼくらのウォーゲームを一旦通っている人は「あれこれ飛ばしていきなりオメガモンなの!?」ってなりますけど、今回のシリーズから初めて『デジモンアドベンチャー』という作品に触れる人たちにとっては「なんかいきなりシュッとした強そうなの出てきたけど、こいつ一体なんなの?両手に顔みたいなの生えてるけど、これ何?」ってなりませんかね。いや、なるでしょ。なるよね。
謎のタケヒカ演出
太一の妹のヒカリとヤマトの弟のタケルが、デジモンたちの新たな進化の鍵となる展開は、無印のvsヴェノムヴァンデモン戦でも用いられていました。その演出からタケヒカ参戦*2フラグか?と思いきや、なんとなく紋章が光るだけ光って兄ちゃんたちが突然のパワーアップ。
あと、ヒカリに関しては太一の妹であることが名言されているものの、部屋の中から窓の外を見ている金髪の小柄な少年が何者なのかは、特に解説がないままだったので、やはり初めて見る人たちにとっては「え?この子いきなり出てきたけど何者?」となるのではないでしょうか。
公式LINEの企画内で気になったこと
あまりのスピード展開に「これはX抗体やマーシフルモードが登場することも考えられる?」みたいなツイートも見かけましたが、番組公式のLINEアカウントからアクセスできる企画の中に、ちょっと気になったことが。
それがこちらのデジモンパレードなるキャンペーン。専用ページにアクセスし、参加ツイートの数によって特製の壁紙がもらえるというものです。30,000ツイートを達成した際に開放される、ドット絵に採用されているデジモンたちのラインナップも気になるところではあるのですが…。
投稿する際に選べるキャラクターのラインナップが、まぁ絶妙。ウォーガル、ズドモン、ウォーグレ不在なのは、どうしてなん?そしてメタガルより先に出てくるパイルドラモンにインペリアルドラモンのドラゴンモード、オメガモンと並ぶマグナモン。
おっ?無印だけのリメイクとは言ってないから、同じく『デジモンアドベンチャー』の名を冠している02の要素も今後入れてきちゃうよってことかい?半年でメインキャラの世代交代とかなったら、ちょっと大変なことになるんじゃない?
ということで、先行きが不安ではありますが今後の展開を見守らないことには何も言えないので来週も頑張って視聴します。ここまでは太一が見た夢の話で、サマーキャンプに行く朝に遅刻するギリギリに目を覚ます…みたいな展開になってくれれば良いけど…。ないだろうな…。