2023年3月29日(水)~4月11日(火)の約2週間、伊勢丹新宿店のメンズ館で開催されていたFueguia 1833(以下、フエギア)のポップアップ。記事の更新が会期終了後になってしまいましたが、実は初日に行ってました。
日本に初お目見えした3種の新作パフューム
3月中旬までは新宿店の本館でも、今回とは少し趣向が違ったフエギアのポップアップが開催されていました。その期間は誘惑に負けずに見送ることができたのですが、今回のメンズ館イベントに合わせて登場する、新たな3種類の香りがとても気になってしまって。これが開催初日に足を運ぶに至ったきっかけとなりました。
その新作というのが、テキスタイルの研究から生まれた「Seda(セダ)」「Indigo(インディゴ)」「Vicuña(ビクーニャ)」の3種類。元々これらの香り自体はテキスタイル用のアイテムとして存在していたこともあったんだそう。
セダはスペイン語で「絹」の意味、インディゴはデニム製品の染料としてなじみ深い藍色の染料、ビクーニャはチリやアルゼンチンに生息するラクダ科の動物で、その毛を織物にしたものは非常に希少なものとされているのだそう。名前の由来を聞いたてみて、何となくの質感は頭の中で想像できたのですが、そんな布素材たちをどのような解釈で香りに落とし込んだものなんだろう?というのが、非常に気になりまして。
事前に気になっていた香り
これらの新作はポップアップ開催と同時に六本木店や銀座店、オンライン店舗でも取り扱い開始だったので、事前に紹介ページを見ながら軽くリサーチした結果、特に気になっていたのが「セダ」でした。
Tonic note : Jasmine Grandiflorum
Dominant note : Jasmine Sambac
Sub Dominant : Amber
というのも、この香りの構成における「Jasmine Grandiflorum」が分からず調べてみたところ「ソケイ」の学名であること、このソケイの花の咲き方が去年の春にたまに通りかかる道で良い香りを放っていて、気になる存在になった「ハゴロモジャスミン」と似ていたから。
ソケイの香りは分からないけど、これはもしかするとハゴロモジャスミンに近い香りを感じられるのでは?というのと、商品説明の詩が良い感じすぎたのも大きいです。蝶という表現があるけど、実際のシルクは蚕が作る繭から生糸を生み出すわけだし…みたいなことも含めて、何となく私に刺さるんじゃないかな?と、新作の中でも特に贔屓目に考えていました。
3つの新作を試香してみた
そんな事前学習も行った上で、仕事終わりに新宿伊勢丹のメンズ館へ。平日で雨が今にも降りそうな天気だったこともあってか、初日の夕方にしては思っていたよりも落ち着いていて、すぐにスタッフの方に声を掛けて香りを試させてもらえる状況でした。
セダ、インディゴ、ビクーニャの順でフラスコを嗅がせてもらったところ、セダの次に気になる存在になったのがビクーニャ!手持ちにはいないタイプだけど、気になって何度も香りを確認したくなるような、不思議な引力を感じました。ムエットにも出していただき嗅ぎ比べて、どちらも好きだけど身に纏うイメージが広がるのは、やっぱりセダだなぁということで、この時点でセダは行こうと決定。
その後、コンポジションセットの紹介もしてもらいつつ、数日前から香水好きの界隈でアマリアグルマンの再入荷について盛り上がっていたので、ちょっと香りを嗅いでみたいです~とお伝えしたところ、せっかくなので在庫状況を確認してからご用意しますね!と頼もしい対応。
噂のアマリアグルマンとご対面
この「アマリアグルマン」というのは、ジャスミンのフローラル要素と、バニラやケーンシュガーといった要素を含んでいて、店頭でもオンラインでも長らくの間、品切れ状態が続いていたフローラルグルマンの香りのこと。
私の香りの好みとして、元々はグルマン系の甘い香りが得意ではない…と思っていました。が、様々な香りを知るうちに「苦手なのはグルマンの括りじゃなくトンカビーンでは?」と気付きがあったり、フエギアのンブクルジャーでとても心地良いミルキーな甘さで楽しめることを知ったりしたので、他にも合うものを見つけたいなぁと興味が出始めたところで。
アマリアの香りは試したことがあって、アマリアグルマンもどんなものか知りたいなぁと考えていた香りの一つだったので、フラスコ試香だけではなく肌のせもしてもらったのですが、纏った部分が何ともまぁ~~~~~いい香り!!!!!!!
肌にセダのグリーンさが残っていたのもあって、強烈に主張してくるわけではなく、それでいてまろやかでとろけるような甘さがたまらず「なるほどこれは欲しくなる人が多いのも分かるぞ?」となった次第。で、グルマンのバリエーションを増やしたかった気持ちもあったので、結局「今日はこれ買います!」となりました。笑
私が試香の意思を伝えて在庫確認をしていただいた時点で、100mlの在庫が1本を残すのみだったのですが、案内して下さっていたスタッフの方が念のため…と抱えていてくれたおかげで、そこにあった100mlの最後の1本を購入させていただくことができました。
実はこのメンズ館でのポップアップでは、100mlのボトルを購入して三越伊勢丹アプリで配信しているクーポンを提示すると、フエギアの1mlサンプルのセットが貰えるという、ありがたいノベルティキャンペーンも開催されていました。なので、この日に買い物するなら100mlにしちゃお~とは元から思っていて。もし30mlしか在庫がなければ、セダの100mlを追加か?と考えたりもしてたので、非常にありがたかったです!気兼ねなく纏えるに越したことはないですからね。
購入品撮影会@自宅
サッカーW杯でのアルゼンチン優勝記念セールぶりの100ml購入で、万全の状態で開封の儀を行いたかったため、当日は外箱を眺めるのみにして、購入翌日にいざ入刀!ポートレートモードを使って撮るのにはデフォルトの箱よりもラリックのノワールプレミアコレクションの化粧箱がいい仕事してくれたので、活用してみました。
蓋の裏に書かれたアマリアグルマンの香りの構成はこんな感じ。一般的なトップ、ミドル、ラストのような構成と違った、トニック、ドミナント、サブドミナントという名称で使用されている香料を図解しています。
トニックノート:もっとも長く残り、余韻を奏でる香り。
ドミナントノート:香りに個性を与え、香水のテーマを表現する香り。
サブドミナントノート:つけた瞬間に漂い、第一印象を決める香り。
それぞれ、1=トニックノート、2=ドミナントノート、3=サブドミナントノートに該当するので、アマリアグルマンの場合にはジャスミンがトニックノート、バニラがドミナントノート、ケーンシュガーがサブドミナントノートということになります。
フエギアの香水は製造のタイミングにより異なる「エディション」という定義があり、同じ種類でも香り方に差が出ることがあるとのことなのですが、アマリアグルマンの場合は香料から出る色によるジュース(液体)の色にも違いが出ているそうで。
以前のエディションだと、もっと赤が強く出たものが多いらしいのですが、II-XXIIは現時点では濃いめのオレンジという感じ。正面から撮ったものより、少し斜めから撮ったものの方が実際の色合いに近付けられたと思ってます。
単品で使うのはもちろん、フエギアのアイテムに関わらずに、別アイテムとのコンポジションも研究して、自分にとっての心地良さを感じられる組み合わせに辿り着いてみたいなぁと思ってます。
見送ったセダについては、創業者で調香師のジュリアン・ベデル氏が来場する週末に合わせようかとも思ったのですが、この日の買い物を担当して下さった方がいらっしゃる銀座店で買ってみたいと思える機会がありまして…。もしかすると、またお店に行ってみたら気持ちが変わってしまう可能性がありますが、また購入した後にご報告しますね~。
しかし、フエギアのポップアップが終わったと思ったら、夏サロパ(という名だけど4月末スタート)やるってよ?というお知らせで、取捨選択を迫られてる感がすごい!笑
GWは予定のない日の方が多いので、一度くらいは様子を見ておこうかな~みたいに考えてます。