30分ほど部屋でゆっくりし、雨足が少し弱まったタイミングを見計らって、ホテルを出てゆいレールで首里駅を目指します。ちょうど、この日の日曜美術館が沖縄本土復帰に合わせた内容だったので、放送の中で紹介されていた内容がとても身近に感じられました。
首里駅に到着すると、かなり強い雨が降っていたのですが、少し待てば落ち着く予報だったので小雨になってから首里城公園までの道のりを移動しました。
初めての首里城
2018年のJGC修行の際もゆいレールの1日券を買って各所を巡りましたが、「まぁ、首里城はまた来る機会があるだろうから、その時に行けばいいよね~」くらいの興味レベルだったので、足を運んでおらず。そんな感じに後回しにしていたら、2019年に火災発生によって正殿が焼失。「推しは推せる時に推せ」じゃないけど、そこにあることが当たり前だと思っていてはダメですね…。
首里駅から徒歩でアクセスしたので、最初に見かけたのが後ろ姿だった、2,000円札にも描かれている「守礼の門」。曇天だったので、色味は強めに加工しました。お札に描かれているとはいえ、すごく大きいとか幅広いとかではないので「(最後に見たのいつだか分からないけど)お札に描かれてるの、これなんだ…」って感じの存在感です。
正面からの姿より、下から見上げた時の造形や色使いから感じる固有の文化らしさのようなものに興味を持ちました。
世界遺産だよ!の石碑。DCLの地中海航路でイタリア・スペイン・フランスを巡った際に、色々な世界遺産を見たような気がしていますが、日本の世界遺産を訪れるのは小学生時代に日光東照宮へ林間学校?で足を運んだぶりかもしれません。
ついついSHOCKのことを考えてしまった石段と門
有料区域に向かう手前に待ち構えていたのが、この石段とその先の門!この景色を見た瞬間、私の中に「SHOCKのジャポネスクをリアルにお城でやったとしたら、こういうことなんじゃない!?!?」とかいう妄想が広がってしまい、しばし変なテンションに。
一段の幅が広いので、段数としては帝劇ほどではないのですが、それなりの角度と長さがあるのと、途中で切られた若手Jr.が左右に落ちるのにも困らないので、これはイケる…とか考えながら登っていました。そして門の前に立った時に見える景色が2枚目。ジャポネスクに置き換えると、この石段より下の広場などに命尽きた兵や賊の人々が倒れているんだろうな…。
復興の様子を垣間見られる有料区域へ
そんな妄想広がる石段を上がった少し先に、有料区域へと入場するためのチケット売り場があります。ゆいレールの1日乗車券を提示すると団体料金に割引してもらえるので、持っている場合は窓口へ。普通に購入する場合には自動券売機もあります。
広福門という大きな門の入口でチケットの確認があり、この先からが有料区域です。本来であれば、この門を抜けると正殿とその正面の広場のようなものが見えていたはずなのですが、現在はこんな感じで見学デッキを歩きながら今後の計画について知ることができる展示を見ることができます。
この見学デッキは内郭の城壁より高く造られており、かなり眺望が良いです。この景色は復興作業を行っている今しか見られないみたいです。天気が良ければ、さらに開放的な景色が楽しめるのだと思います。
また作業エリアを完全に隠してしまうのではなく、隙間から少しだけ様子を伺うことができる状態にしているのもユニークです。
本殿の焼失後に形が残ったものを、このように並べて展示しています。2枚目と3枚目が特に分かりやすいかと思うのですが、正殿の飾りとして存在感を放っていた龍の飾りに使われていた素材の、残っている部分を集めた状態となっています。
屋根のある「首里城復興展示室」では、同じく焼失後に残存した瓦やシーサーをより間近で目にすることができます。「そこにあることが当たり前」と思っていた時よりも、こういう姿になってしまってからの方が一つ一つをじっくり噛み締めながら鑑賞する気持ちが強くなってしまいそうなの、何だか少し罪悪感…。
最深部の東のアザナ(物見台)から周辺景色を一望し、浴場として使われていた場所などに思いを馳せたりで、大体の見学が終了。女官居室という場所に設けられたミュージアムショップで、この日の記念と復興活動への足しになればと、御朱印ならぬ御城印を購入。偶然見かけて手にしたものでしたが、なんとこの日から販売開始!というタイミングだったようです。
首里城 登城記念「御城印」について | 首里城 ‐ 琉球王国の栄華を物語る 世界遺産 首里城
首里城公園で気になった動物たち
首里駅から徒歩で入園した際に通ってきた道で、こんな可愛い子ちゃんたちに遭遇しました。めちゃくちゃ必至で草の間の何かを食んでいる水鳥ちゃんと、野生っぽいけどシャムのような色合いで、どこか品を感じる猫ちゃんです。
猫ちゃんはそこそこ警戒心ありましたが、水鳥ちゃんが人間なんかには全く目もくれず、食事に専念しすぎていて面白かったですw 上から掴もうと思えば持ち上げられるんじゃないかっていうぐらい、近くに行っても動じないすぎてw
角が少しだけツンと飛び出た城壁のユニークさなど、これまでに訪れた日本国内のお城や史跡とは違った文化を感じられた首里城公園での時間。最後にはこの旅で初めての青空も垣間見えて、気持ちよく見学を終えることができました。
生まれて初めての首里城見学はこんな感じです。正殿の復興が完成した頃に、また改めて見学に行けたらいいなぁと思ったので、その気持ちを忘れずにいたいです。