新国立劇場・中劇場へ生田斗真主演『オレステイア』を観に行きました。
メール会員枠でも当たっていたのに、うっかり支払期限が切れたので劇場枠先行にて。
2階席の最前列センターでもA席設定ということで、下手に1階後方よりいいかな?と思いまして。*1
新国立劇場との思い出
こちらの劇場に足を運ぶのは2017年の12月に上演された『バグダッド動物園のベンガルタイガー』(出演:杉本哲太、風間俊介 他)以来。
ただし、こちらは小劇場での公演だったので、中劇場での公演となるとフジテレビの昼ドラだった『インディゴの夜』が舞台化した時ぶりでしょうか…懐かしすぎる…。
あらすじ
ドクターがオレステスに小さい頃の記憶を尋ねている。「二羽の鷲と一匹の野ウサギ」。野ウサギのお腹の中には子ウサギがいる―。
オレステスの父アガメムノンは戦争の勝利のために子殺しの神託を実行し、幼い娘イピゲネイアは生贄として殺害された。そして凱旋の日、夫の帰りを盛大に迎えたクリュタイメストラは、その夜自らの手で娘の仇である夫を殺す。
トラウマのために混乱するオレステスに、ドクターは真実を見るよう促す―。
ついにオレステスは父の仇である母クリュタイメストラを殺害。その罪をもって裁判にかけられる。
公式サイトのSTORYページより、あらすじお借りしました。
斗真が主演なのと新国立劇場が会場ということぐらいしか頭に入れてなかったんですが、オレステスの長姉・イピゲネイヤ役が趣里さん、次姉・エレクトラ役が音月桂さんということを現地で知るというw
趣里さんはかざぽんの『黒塚家の娘』、音月さんは光一さんの『ナイツテイル』とそれぞれ複数回足を運んだ演目に出演されていたので、お久しぶりですという感じ。
そういえば、斗真についてはカウコンぶりではあるものの、今まで舞台の現場には行けてなかった気がする*2ので、多分初めてです。映画の舞台挨拶とか完成披露試写会あたりは何度か参加してたんですけどね。
雑感
ストレートプレイは結構久しぶり、かつ原作はシェイクスピアから、また上演時間が休憩を2回挟んでの4時間弱というのを知って、かなり肩に力が入っていたのですが想像していたよりはかなり楽に見られました。
千秋楽だからといって『バグダッド動物園のベンガルタイガー』の2回目をクリスマス当日に観た時の精神的ダメージ*3を思い返すと、本当に全然…w
初日に入った人が「パンフに目を通しておいたほうが理解深まる」と仰っていたので、開演前に前半部分を斜め読み。うん、確かに掴みやすい。ただし、読み進めすぎると第3幕での展開についても書かれているので、そのシーンでの緊張感が半減してしまうため、加減が必要w
演目についての本質的な部分を語るには難しいんですが、比較的シンプルなメインステージの舞台装置に、時折活用されるステージ上部のスクリーン、客席や観客も作品の一部になっている点など、物語の場面を彩る演出手法の面白さを味わえる作品でもあったなぁと。
脅威の4時間2-第1部&第2部+第3部という構成かなぁという印象なのですが、オレステス役の斗真は台詞がなくとも4時間もの間ずっと舞台上に「存在」しているという役どころなので、ぶれない個性があるキャラクターを演じるよりもずっと大変そうだなぁ*4と感じました。
本人の口から言葉を発さずとも、そこに「存在」する必要があるって、非常にレベル高いと思います。『ガラスの仮面』のオーディションだかレッスンだかでそんな感じのなかったっけ。狼のやつか奇跡の人のあたりで(雑すぎる記憶)。
趣里さん、詳しい年齢設定は述べられてなかった気がするけど、スクリーンが使われてリアルタイムで演じている表情が大きく映し出されている時、すごく…幼女…って感覚が恐ろしいレベルでした。『黒塚家~』の時とはまた違うベクトルの怖さと言うのかな。
音月さん、大部分はワンピースなんですが少しだけパンツルックで登場して舞台上を大きく動くシーンがありまして。
『ナイツテイル』では王家の血を感じる気品の高さでしたが、『オレステイア』ではどちらかといえば本能的な「生」に対する感情の現れのようなものが溢れ出ていたように思います。
あと終盤で『ナイツテイル』にも登場するワードが出てきた時には、思わずあちらでの舞台上の光景を思い出してしまったよね!何てこった!
思えば、かざぽんと光一さんという私のジャニーズ二大推しと舞台で共演した方々が、今作で推しピラミッドでその次の階層にいる(失礼かよ)斗真と同じ演目に出演って面白いな~。
カウコンやSHOCKの感想をろくに書かないままで6月を迎えてしまったので、反省して記憶が新鮮なうちにアウトプットしてみた『オレステイア』観劇の記録でした。