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世界のディズニーリゾートと風間俊介さんが大好きすぎて、2018年にJGC修行を決行。お気に入りのコスメや美味しいものについても語ります。イエベ春、骨格ウェーブ(プロ診断)です。

『17 AGAIN』東京公演千秋楽の配信決定&ホリプロステージ貸切公演の感想

先日、世界初演初日の感想を書いた『17 AGAIN』ですが、まさかまさかの東京千秋楽リアルタイム配信が決定しました!色々な権利の関係から、映像化は厳しいのではないかと思っていたのですが、劇場に足を運ぶのが難しい方々が多数いるだろうということを鑑みて、ホリプロさんがかなり頑張ってくれたみたいです。

そんな配信決定をお知らせする記事の中に「今後DVD化やテレビ放送の予定もない」と記載されているのには、やはりそうか…という気持ちではあるのですが*1、上演予定のない地域の方々や家から出るのを憚られている方にとっては嬉しいお知らせだと思います。

ホリプロステージによる貸切公演

さて、話は一週間前の5月20日(木)に開催された、『17 AGAIN』ホリプロステージ貸切公演について。東京公演の初日、千秋楽は竹内涼真メール会員の抽選申し込みにて確保済みだったので、この日の公演はホリプロチケットオンラインでの発売初日に購入しました。

唯一、自分で座席を確認してからの購入が可能な公演だったこともあって、現時点でチケットを持っている3公演の中で唯一のセンターブロックです。入場者特典は物販でも販売されていて、作中でバスケのシーンを盛り上げるのに活用されるペンライトと、オリジナルのステッカーでした。

17 AGAIN:ホリプロステージ貸切公演

そんな入場者グッズの写真は撮り忘れてしまいましたが、初日にも撮影したロビーのアイテム展示コーナーに、ホリプロステージのショートムービーに登場するオペラグラスのキャラクター「ギョロ」も会場に遊びに来ていました。

その他に通常の公演と異なる点としては、本編の終了後に主演の竹内涼真と翻訳・演出の谷賢一によるスペシャルトークショーが開催されるという、嬉しい取り組みも。トークショーで語られたエピソード等については、また後程お話しますね。

二度目の観賞で得た気付き

ストーリーや場面展開がどうなるのかが分かっており、かつ見納めというわけでもないので、とてもリラックスした状態で観ることができた今回の貸切公演。入場者プレゼントで1人1本ずつペンライトが配布されているということもあり、今回はしっかりライトを振って応援シーンに参加しました。

初回の感想で「ONとOFFの切り替えが求められる回数が多くて、観客が付いていけてない印象」と書いていた応援のシーンですが、プラカードでの指示が出る回数が減っていて、ライトを付けっぱなしでもOKな時間が長くなって、参加しやすくなっていました!良い変化!

会場内にいる全員がペンライトを持っているはずだから、これは光の海になってすごい綺麗なんじゃないの?と思ったのですが、そのシーンでしか見られない衣装の出演者を見たい人はオペラグラスを両手でしっかり握っているので、想像していたほどのペンラ人口ではありませんでした。さて、東京千秋楽ではどうなってるかな?

それから気持ち良かったのは、アレックス役の福澤希空くんが実際にバスケットボールをシュートするシーンで、綺麗にゴールが決まったところ!バスケのシーン、実際にドリブルしたりシュートしたり、その日のコンディションによって展開が変わりそうな演出でもあるので、演技や歌の他にも練習を重ねてるんだろうなあと思ったら胸が熱くなりました。

愛すべき親友・ネッド

全体的に緊張感があった初日と比べて、少しずつアドリブが追加されていたりするのを最も感じられたのが、エハラマサヒロさん演じるマイクの親友・ネッド。彼の学生時代はバスケの世界で輝くマイクと違い、ヲタク&いじめられる&モテないで暗い思い出ばかりが残っています。

ビジネスで成功し、独り身ではありながらも趣味に大金を注ぎこめるほどには稼いでいる、いわば独身貴族として充実した日々を送っているネッドが、おそらく今作の中で最も自分に近い位置付けにあるような気がして、初回とは少し見方が変わったように思いました。

17 AGAIN ホリプロステージ貸切公演

ステージに向かって真正面だったということもあって、彼の部屋に飾られているコレクションをじっくり見ることができたのも良い収穫!作中に出てくる実在のフィクション作品の中でも、特にハリポタについてはそこそこヲタクだったということもあって、「あ、ドビーいる!」とか「9と3/4番線の看板だ!」とか「名前を言ってはいけないあの人じゃん!!」みたいな感じで、台詞としては登場しない要素まで楽しませてもらってます。

あとこの日、滝沢歌舞伎*2で使ってたセグウェイ?的なのに乗ってる場面で「そういえば、こういうのカリブの海賊にあったな?」と言って、その場でぐるぐる回るアドリブを入れていて、Dヲタの私ニヤニヤ止まらず。エハラさん、ディズニー好きなんですかね?*3

見た目はティーン、中身はおじさん

続いて、主演の竹内涼真氏について。初舞台・初ミュージカルの初日は本人以上に観ている側が緊張していた部分もあったのですが、演技はもちろん歌唱シーンも安心して見られることが分かったので、今回は作中の役柄である「マイク」と「マーク」として終始観ていられることができました。

17 AGAIN 東京公演:作中に登場するユニフォームの展示

作中での演技について、改めて良いなぁと思ったのが「ビジュアルが若返っても中身が面倒くさいおじさん」のまま、というところ!日頃から上手くコミュニケーションを取れていなかった自分の子供たちに対しても、マークとして転入してから出会う他の生徒たちに対しても、良くも悪くもおじさんくさいんですよね。これ、中の人の実年齢は20代だし、こういう大きな子供がいるわけでもないはずなのに、年相応のおじさんっぽさを感じる部分に、どれだけ掘り下げて役作りをしたのかというのが見えているように思います。

アフタートークでのエピソード

さて、ここからは主演:竹内涼真×翻訳・演出:谷賢一によるアフタートークでのお話を。まず、私の中で一番印象に残ったのは谷さんの「お客さんが入った状態の劇場で本番を迎えることができて、本当に良かった」といったニュアンスのお話。当初、GW前から5月11日までの期間で緊急事態宣言となる予定だった時には、数々の演劇が休演を余儀なくされていました。そんな状況から、もしかしたら今作も無観客で幕を開けることになってしまうのでは…という懸念があったそうです。

チケットを手に入れた私たちにとっても、実際に劇場へ行くまで予定通りに公演を観られるかどうか分からない世の中ではありますが、演劇を創り上げている方々の立場からしてみても、観客が入った劇場とそうでない劇場では同じように演じるとしても全然違うといったことを仰っていて、とても心が震えました。

また印象的だったのが、この日の公演のエンディング近くで、涼真マイクが台詞をちょっと噛むというか転んでしまうみたいな場面があったんですが、谷さんからしたら「あれ本当に気持ちが昂ってスムーズに言葉が出なくなった感じでしょ。ああいうの良いよね。狙ってやろうとすると難しいけど。笑」みたいな捉え方をされていたところ。
一般的な観客の視点からすると「あ~、最後の最後にちょっと惜しかった~」と思ってしまうところも、演出家の視点からだとそういう風に見えるんだ!と、非常に新鮮でした。

あとは涼真くんから谷さんへ「演出家の人って納得行かない時とかすごい怖いっていう勝手なイメージがあったんですが、谷さんも別の作品だとそういうことあるんですか?」みたいな質問を投げていて、いや、それ確実に(藤原)竜也さんから蜷川作品での稽古の話とか聞いた上でのイメージでしょwとマスクの下でニヤニヤしてしまいました。
ちなみに谷さんの回答として、自分が怒ったり俳優と衝突することで稽古場の演者やスタッフの空気が悪くなるのが無駄だと思うし、圧を与えるような形で指摘してその場では違った見え方になるかもしれないが、本質的に良いものが生まれないから…みたいなニュアンスのお話をされていました。素敵すぎる~!こういうリーダーのいる現場だからこそ、世界初演という手さぐりな演目でも一人一人が結束した作品として成長していくんだなぁと勝手にとても納得。

地方公演を経ての大千秋楽でどれだけ化けるのかというのも非常に気になるところではあるのですが、現時点では東京公演の千秋楽である6月6日(日)で見納めの予定なので、しっかりと心のハードディスクに『17 AGAIN』という演目を保存したいと思います。

*1:WOWOWが提供に入っているので薄っすらとした期待はしていた

*2:ZEROじゃない時代のやつ

*3:ネタの系統を全然知らないのでごめんなさい…